2015年02月09日

Spansion、HMI向けにCortex-M4Fを搭載したMCU2製品を発表 (1) SVGA/24bitカラー表示が可能な2D GDCを搭載したMCU「S6E2DHシリーズ」

Spansion、HMI向けにCortex-M4Fを搭載したMCU2製品を発表 (1) SVGA/24bitカラー表示が可能な2D GDCを搭載したMCU「S6E2DHシリーズ」 

 米国時間の2月2日、SpansionはHMI(Himan Machine Interface)向けにCortex-M4FベースのMCU2製品を発表した。この新製品に関する記者説明会が6日に都内で開催されたので、その内容をお届けしたい(Photo01)。

 Photo01:説明を行ったDhiraj(Raj) Handa氏(SVP&GM, Mass Market MCU Business Unit)。Spansionへの入社は2013年10月の事で、前職はMotorola/FreescaleでやはりMCUを担当されており、KinetisやPowerQUICCに携わってきたとか

 Spansionは2020年のIoTには5つの柱があるとしており(Photo02)、そのうちの1つがHMIである。今回発表する製品は、そのHMIの中のVoiceとGraphicsをそれぞれ担う目的の製品となる。さすがにVoiceとGraphicsを両方担うのは無理(というか、現時点ではターゲットが異なる)であり、それぞれ別の製品という形になる(Photo03)。具体的に今回の製品のターゲットはこんな分野である(Photo04)。

 Photo02:氏によれば、1990年はPCの時代で、2000年はWired/Wirelessが重要になり、2010年はMobilityがこれに取って代わった。そして2020年はIoTという訳だ

 Photo03:これも将来的には統合される方向に行くのかもしれないが、現時点ではアプリケーションがそれぞれ異なるため、それぞれに特化した形の製品をリリースした模様

 Photo04:詳しくは後述するが、ボイス制御MCUも簡単なTFTパネルであれば接続できるので、グラフィック要求が高くない(が音声認識が必要)なアプリケーションはボイス制御MCUを、グラフィック要求が高いアプリケーションにはグラフィックMCUを、という形になると思われる

 まず1つ目がグラフィックMCUである。名称は「S6E2DHシリーズ」とされる。このシリーズの特徴は、最大でSVGA(800×600pixel)、24bitカラーが表示可能な2D GDC(Graphics Display Controller)を搭載したCortex-M4F MCUである(Photo05)。

 Photo05:内蔵VRAMはSRAMベースで512KB搭載される。なので8bitカラーでよければSVGAの表示が内蔵VRAMだけで可能ではあるのだが、話はもう少し複雑である

 こちらに搭載される2D GPUはご覧の通り非常に多くの機能を持つ(Photo06)。確認したところ、このGDCは、元々富士通が長らく自動車用や家庭向けなどに開発してきた「GDC」とルーツは同じであり、2Dのみにした上でMCU用に省電力化や機能の最適化を図ったものだそうである。内部構造はこんな感じ(Photo07)で、CPUコアとGDCが鎮座する形である。CPUコアはPhoto05にもあるようにCortex-M4Fの160MHz駆動で、Flash 384KB/SRAM 36KBが基本となる。これとは別に外付けSDRAM(これは66MHzのノーマルなSDRAMとの事)が接続可能で、色数あるいは画面サイズが大きくなって内蔵VRAMでは足りなくなった場合に利用される。この際には内蔵VRAMとSDRAMの両方が利用されるとの事だった。66MHzのSDRAMと内蔵の高速SRAMではだいぶアクセス速度が異なるが、そのあたりはGDCがうまく調整するとの話であった。

 Photo06:一昔前、3Dに移行する直前のPC向け2Dグラフィックカードと比べても機能的には遜色が無い感じである

 Photo07:外部Flashはあくまでグラフィックデータの格納用である

 またGDCはAlpha Brendingなどの機能を持つことからも判るように複数のレイヤが利用できる。グラフィックMCUの場合、最低でも5つのレイヤが利用でき、最大どこまでかは「メモリサイズに依存する」そうだ。

 また外部FlashあるいはSiPの形で接続されるQuad SPI Flashは先に説明した様にイメージ格納用である。ここに表示すべき画像を圧縮して格納しておき、利用時にはGDCが自動的に伸長してVRAMに展開するといった使い方になる。ちなみにSiPのパッケージは今のところ2MBのもののみ展開しているが、シリーズとしてはこれがハイエンドで、例えば4MBのものとかは考えていないとの事で、逆に今後はもう少し小容量のものをラインアップする可能性があるそうだ。またSiPパッケージ+外部HyperFlashという構成は考えていないとの事だ。

 ところでPhoto07を見直すと、液晶のタッチセンサはI2C/SPI、キーパッドはGPIOといった形で接続されるが、これを例えば(一緒の会社となった)CypressのCapSenseの様な容量式タッチセンサで接続する案は? と確認したところ、TFTパネルの90%にはすでにタッチセンシング用のコントローラが内蔵されているので、これとI2C/SPIで繋げば十分、という返事がかえってきた。会場では実際に、複数の画像の重ね合わせなどを含む動作デモが行われた(Photo08)。

 Photo08:会場にて実施された複数の画像の重ね合わせなどを含む動作デモ

100語以上の言葉を認識可能なMCU
posted by 地域フラッシュ at 15:34| Comment(0) | IT・科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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